衆議院の10増10減は、(人口按分の)アダムス方式により、審議会から今年の6月に改定案が勧告されます。多くの識者や一部マスコミ等からはこの改正案に反対の議論は党利党略等と批判されていますが、一選挙プランナーとして意見を述べたいと思います。平成28年にこの改定が決まったわけですが、そもそも最高裁判決に基づいて云々という話自体がおかしいと思います。なぜなら海外の方や子供から1=1ではなく、なぜ1=2未満(1.99倍)ならいいのかと聞かれ、論理的に答えられるでしょうか?1=1以外、説明のしようがありません。しかし同時に、日本の宝はたくさんありますが、後世に残す財産として、また島国日本として、恵まれた山、川、海、土、川、そして農業、林業、漁業をあげて、反対する方も少ないでしょう。こうした財産を守り抜く、継承していくことも政治の重要な役割の一つだと私は思っています。しかし、近年専業農家や漁業者が激減したことにより、保守といわれる地方の政治家でも30~40年前に比べ、こうした第一次産業的課題から遠ざかってきた感は否めないと思います。もちろん、女性、子育て支援や教育、雇用、医療・介護・福祉が大切なことは当たり前のことです。同時に票に結びつかなくとも、日本の美しい自然を残していくことも大事と考えます。公平と平等(均等)は違うと思います。畑も田んぼも漁業も全く実体験、生活体験がない、もしくは少ない方々ばかりが国会議員になって良しとは思えません。人口按分だけで、議席を決め、政治家を選出していくと、やがて日本の、地方、田舎を忘れていく政策に突き進んでいくでしょう。もう一度、じっくり日本の未来づくりに相応しい議席のあり方を議論していただきたいものです。