”石丸旋風”とネット・SNS選挙
先の都知事選における石丸候補の想定外の得票についてネット・SNS選挙(特にユーチューブの拡散)効果と断じる向きも多いようだが、ちょっと違うと思います。都知事選でのネット・SNS上の話題を独り占めしていたことは確かですが、ほとんどニュースになる題材がない(ポスター掲示板云々を除き)都知事選でテレビ(新聞)での取り扱いが大きく取り上げられたことが得票の要因でしょう。もちろん、そうしたニュースネタを従前のマスコミに与えた効果は否めません。しかし、私は何度石丸氏の動画を見ても何の感動もありませんでした。藤川氏のような感受性に欠けているのかもしれませんが。ネット・SNS選挙、オートコール選挙は間違いなく得票の大きな武器になってきていますが、これだけにシフトするのは危険でしょう。またポスター掲示板をなくそう、と主張される有力な評論家や学者もおられますが、少なくとも(期日前投票を含む)投票所近辺の掲示板は当面は必要でしょう。掲示板で政党や顔、名前の最終確認をされる方々がいることを忘れてはなりません。東京都知事はメトロポリタン・首都の知事。蓮舫氏や小池氏が嫌、かつ棄権したくないという層の受け皿にもなったとも思われますが、都知事をまかせられるかどうかはネット・SNSブームだけで判断できない、ことは米国の2009
年~の共和党ティーパーティ運動の限界からも学べると思います。かつ私はかつての小泉劇場や橋本、小池旋風とは異なり、持続性はないとみています。